演劇企画集団LondonPANDA主宰 大河原準介 インタビュー 2/4

演劇企画集団London PANDAは2007年に東京で旗揚げし、今年から仙台に拠点を移しました。再出発公演『おふとんのなか』を12月に控えながら、月に1回東京からプロの講師を招いて行うワークショップ『舞台の入口』を10月からスタートさせています。現在どんな思いで活動しているのか/今後どのように展開していくのか、LondonPANDAの舞台の雰囲気や、今作『おふとんのなか』のみどころを、主宰の大河原さんにお話しいただきました。その様子を4回に渡ってお届けします。

【2】ワークショップの開催

もっと社会の全般、企業さんとか町内会だっていいし、そういうところに対して、どれだけ僕らがコネクトしていけるのかっていう。そのためにはなんの道具を磨いておかなきゃいけないのか。そういうことを皆ともっかい考え直したいなって。

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― 仙台での演劇の認知度上げていこうということで、初心者向け俳優養成ワークショップ『舞台の入口』を始めたのですか?

そうですね…ホントに、「何が足りないんだろう?」っていうところから計算をしていったら、とにかく役者の数をもっと増やしたいな、っていうのが出てきたので。

― 10月に1回目を開催してみて、どうでしたか?結構、参加者多かったんですよね。

需要はあるなあっていうのは確信できたというか。でもそういうところに対して意欲的に参加するのが思ったよりも学生さんだなって。まだ仙台の人々って、演劇を始めるということが遠い存在な気がしました。

― 学生ではなく一般の方がっていうのは多分遠いですね。

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でも東京だったらねえ。バイト先で演劇やってる人がいてとか、もともと衣装をやっててとかで興味をもってとか、あとは、芝居を見て自分もやりたいと思って演劇を始める人もいるぐらいだから。そういう一般からの入り口が全くないので、(入り口としてワークショップを)作ったはいいけども…。とりあえず半年間やってみて、じゃあもうちょっとターゲットを絞って、そこに向けて必要なもの、誰を講師に呼ぶかとかを4月からのに活かしていきたいなと思ってますね。
それから、ワークショップは11月から2種類になって、もう一個はコミュニケーションのヒント、『コミュヒント』っていうタイトルでやるんです。

― ええ。

演劇人は、プレゼンテーションとか人に伝えるのがすごく上手なんですよ。でもそれって、世の中にはそれを不得手としてる人もいて。その人達に対して、こういう考え方、声とか身体の使い方で、もうちょっと楽にコミュニケーションできるよ、みたいなものを社会に対してぶつけていく、っていう。

― 演劇人を育てるとかではなくて、演劇的手法を社会に還元するようなワークショップってことですね。

そう…で、プラスそれは演劇人を育てるワークショップにもなっていて、演劇で学んできたこと、やれること、持ってる道具、で社会にどれだけ寄与できるのかっていうのを仙台の演劇人にもっと見せていきたい。
文化庁さんとか、小学校、中学校の公的なお仕事ということだけじゃなくて、もっと社会の全般、企業さんとか町内会だっていいし、そういうところに対して、どれだけ僕らがコネクトしていけるのかっていう。そのためにはなんの道具を磨いておかなきゃいけないのか。そういうことを皆ともう一回考え直したいなって。

― 『舞台の入口』と『コミュヒント』の2軸でワークショップをこれから継続して開催していくと。

そうですね。ワークショップ運営で赤になったら困るけど、大きな黒を生みたいっていうわけではなくて、ゆくゆく自分たちがやっていくのに対して、今は耕しているっていうイメージですね。仙台の演劇自体を。

聞き手・文 塚本恵理子

次回3/4は11月11日公開(予定)
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