コマイぬ ろく吠えめ
『親戚の話』仙台公演
作 北村耕治(猫の会)、 演出 田中圭介
妻が寝息をたてていた。
すー、すー、と。
彼女は数日前、涙をぼろぼろこぼして「そこへいきたい」といった。
そうまでされて、ことわる理由もなかった。
仙台へと向かう夜行バスに乗っている。
いとこの結婚式に出席するために。
単調な走行音と、定期的に路面の継ぎ目を踏む振動。
遮光カーテンの隙間からオレンジ色の光が漏れこんでくる。
浅い眠りをくりかえして、とりとめのない夢をみた。
あの家の縁側で話していた誰か。
ながいこと忘れていた誰か。
揺り起こされた気がして、ふいに飛び起きた。
車内はしんとして、妻は今も寝息をたてている。
すー、すー、と。
バスがインターを降りる気配がした。
俺たちは朝食をとった後、仙石線の始発に乗るだろう。
あの街が近づいてくる。
帰りたいとは思わなかった。
それでいいと思ってた。
それは今でも、一緒だろうか。
すー、すー、と。
彼女は数日前、涙をぼろぼろこぼして「そこへいきたい」といった。
そうまでされて、ことわる理由もなかった。
仙台へと向かう夜行バスに乗っている。
いとこの結婚式に出席するために。
単調な走行音と、定期的に路面の継ぎ目を踏む振動。
遮光カーテンの隙間からオレンジ色の光が漏れこんでくる。
浅い眠りをくりかえして、とりとめのない夢をみた。
あの家の縁側で話していた誰か。
ながいこと忘れていた誰か。
揺り起こされた気がして、ふいに飛び起きた。
車内はしんとして、妻は今も寝息をたてている。
すー、すー、と。
バスがインターを降りる気配がした。
俺たちは朝食をとった後、仙石線の始発に乗るだろう。
あの街が近づいてくる。
帰りたいとは思わなかった。
それでいいと思ってた。
それは今でも、一緒だろうか。
日程
2015年10月10日(土) 16:00-、 19:00-
※受付開始・開場は、開演の30分前
※上演時間は約60分を予定
会場
Nightcafé Goibniu
仙台市宮城野区榴岡4-12-5第一さくらビル5F
JR仙台駅東口から徒歩5分
※別日程で、東京、石巻、岩沼公演あり
料金
前売当日共通(全席自由) 2,000円
出演
芝原弘
菊池佳南(青年団)
片岡ちひろ
スタッフ
作 北村耕治(猫の会)
演出 田中圭介
宣伝写真 藤田りんご(Pityman)
デザイン EPIGONEN
チケット取り扱い
https://www.quartet-online.net/ticket/comainu06
hiroshi_shibahara[アットマーク]kokusyoku[ドット]com
Webサイト
コマイぬweb http://play-comainu.jimdo.com/next/
記事のURL https://sencale.com/?p=6775