投稿者「本儀拓」のアーカイブ

本儀拓 について

宮城県仙台市で舞台音響、音響効果をやっています。 キーウィ サウンドワークス( https://kiwisoundworks.com )代表。 本を読んだりお茶を飲んだりお酒を飲んだりするのが好きです。

田川遥さん<若手に聴く>

2002年生、現在21歳
俳優
劇団ざくろう 所属、 演劇ユニット石川組 所属
高校演劇部と、高校生劇団(当時)からスタートし、ほかの劇団にも所属し、外部出演もなさり始めたところ。
2024年4月にお話を伺いました。
―― 今は、作品とか、進行中のものがおありですか?

去年に引き続き、演劇ユニット石川組で 6月に野外劇をやるので、それの稽古が始まったところですね。今月から。

―― では、わりと、それ一本で稽古を進めているところですか?

そうですね。今は1本だけです。

―― 劇団ざくろうの公演もご予定がおありでしたか?

ああ、そうですね。 まだ会場が押さえられていないんですけど、一応、予定では12月。今年度中にはできればなとは思ってます。

―― 石川組の稽古は、どんな感じですか?

基本的にその台本を読む稽古にすぐ入るんですけど、 でも、それでもなんかすぐキャスト決めずに、いろんな役で、もう男女とかも関係なく、色々読んでみてから決めるみたいな感じでやってて。楽しくというか、なんか 何も「やるぞー!」みたいな感じじゃなくても、すごい、みんなその本読みの段階からでも、その台本を楽しんで読んでるみたいな 感じなので、だからそれに乗せられてというか、勝手になんかみんな面白くなるみたいな感じですね。

―― では、緊張感漂うというよりは、リラックスした感じで。

そうですね。うん、すごい緩くやってます

―― 演出はどなたが?

演出は去年も長谷野勇希さんがやってて、今年も変わらず野外劇は長谷野さんの演出で。 で、実は作品も一緒で、石川裕人さんの『修羅ニモマケズ』を別メンバーで数名役を入れ替えてもう一回やろうっていう。
今年はいろんな場所に。前回は仙台市内というか近辺だったんですけど。

―― でもけっこうあちこちでなさいませんでした?

でも、遠くても閖上とかで、あとはもう仙台市内みたいな感じだったので。今回はもう県外まで。

―― 旅公演というか、ツアーですね。宮城の外に作品を持って、一緒に行く機会はこれまでにありましたか?

それこそ、三角フラスコさんで。あそこで、劇団無国籍さんが、元々、岩手の出身というか、それで、一緒になんか 試しにやってみようみたいなので、岩手に行ってが初ですかね、県外行くのは。

―― なるほど。あれはいわゆる試演というか、 パイロット版みたいな感じだったと思うんですけれど、では、今回の『修羅ニモマケズ』が、多分、本公演としては初めてな?

はい。

―― お、それはそれは。旅公演、お芝居の楽しみの一つですね。ぜひお楽しみください。

はい。

―― ざくろうの本公演は、まだ稽古には入らない、という段階でしたかね?

そうですね。なんかある程度やりたい方向性みたいなのは決まってて、ただ、助成金がまずまだ取れてないっていうのと、会場もちょっと 場所は、取りたい場所は(せんだい演劇工房10-BOX)box-1で決まってるんですけど、まだ12月以降にやるってなると6月受付になるかなっていう感じなので。どうなるか。
でもちょっとずつやりたい企画はあって、なんかざくろうは元々高校との繋がりのある劇団なので、 その北芸の生徒たちと一緒にできればいいなっては思ってるんですけど。 でも、そこらへんも全然まだ学校側と話せてなくて、うん、どうなるかっていう感じではあるんですけど。

―― 古巣の新人たちと。

そうですね、今はもう、現状だと卒業生しかいないので。うん。せっかくなら一緒にやりたいなっていう。

―― お芝居を始めるきっかけとかについても伺ってもいいですか。

中学生の3年の、進路とかを決めないといけない時期に、アニメを見てて、 西尾維新さんの物語シリーズ、『化物語』とかの、物語シリーズのアニメを見てて。それで、そのシリーズの中ですごい好きなキャラクターが いて、詐欺師の役なんですけど、その話の途中で 中学生の女の子を説得するみたいなシーンがあって、 最初はなんか詐欺師として、すごい薄っぺらい言葉で、もう抑揚とかも全部ない、なんかすごい一辺倒な喋り方をしてるみたいな感じなんですけど、途中から本気になってきて、感情がちょっとずつ入っていくみたいな。 それを見て、なんか すごい衝撃を受けて。それで、自分もこういうことやってみたいなというか、アニメでその声をやってみたいなみたいなところから、単純に芝居が好きになったというか、 やってみたいみたいなところからですね。

―― では、元々は声優に興味がおありだったのですね。

そうですね、もともとアニメとかを、やりたいなっては思ってました。

―― その、アニメの声優への興味から舞台の俳優へっていうのは、素直につながった感じでしたか?

それこそ北芸に入ってから、 この、色々先生たちから聞いたりとかして。あとは、 その時、入ってすぐぐらいはコロナ前だったので、色々、まだ『高校生と創る演劇』とか、そういう演劇の企画が色々あったりとか。あとは、それこそ自分が入学した年に劇団ざくろうの旗揚げだったので、そういうのもあって、 実体験と共に、みたいな。

―― やっていく中で……

そうですね。なんか俳優が基礎になって、そっから派生して声優に行くんだなみたいな。

―― 確かに、どちらもなさる方の中には、やはり声優っていうのは俳優の仕事の一部門だとおっしゃる方もおられます。その言に従えば、正しく導かれた、のですね。初めての舞台はでは、高校生のときでしたか?

初めての舞台でいうと、北芸の演劇部が実際のところ、初めてですかね、舞台に立つ。その時は、卒業した先輩の創作台本で、 メイドカフェの3人が、切磋琢磨してアイドルになるみたいな。

―― それは。じゃあ高校1年生。

そうですね、

―― 初舞台は、どんな感触でしたか?

そうですね、全然わからずというか。でも、ただ、楽しいなみたいなのはあって。舞台上でセリフを言うのが楽しいみたいな、そういう遊び感覚的なところでしたね。最初は。

―― ピアニストも、最初の先生について調べると、大体、厳しい先生よりは、ピアノの楽しさを教えてくれる先生の方が、長じて賞を録ったり大物になる率が高い、と言います。最初に楽しい、というのは、いい出だしですね。学校の中じゃなくて舞台に立った最初はいつでしたか?

ざくろうですね。ざくろうで第1回公演『みちのりのまじわり』 をやったのが外部としての活動です。2019年の1月ですね。

―― 横山真さんと一緒に舞台を作るのはその時が初めてでしたか?

はい、そうですね。

―― 『みちのりのまじわり』で舞台に立ってみてはどうでしたか?

それこそ10-BOX っていう、その小さいハコというか、そういうところでやるのが、それが初めてで。
今までは演劇部も大ホールだったり、あとは学校の行事も、他のコースに合わせてとかだったりするので、300~500席とかの大ホールをとってやるみたいな感じだったので、あそこまでお客さんとの距離が近くて芝居をするみたいなのは初めてで、 新しい感覚でしたね。

―― 小さい小屋でお客さんとの距離が違うと、やっぱり色々違いましたか?

お客さんの顔が見えてくるので、 そうなると、初めてだったのもあって、その、目線が。なんかお客さんと目を合わせた時に、「ああ、目が合っちゃった」みたいなことがあったりもしたんですけど、なんかやってる間に に、その、集中できてきて、あんまり気になんなくなってきた日もあったりして。ただ、バラバラでしたね。

―― 初めての学校の外の企画に出演なさったのは?

2019年の3月に、『ナイゲン』がありました。北芸以外の人と芝居をするっていうのが、それが初めてだったので、新しい刺激ももらって。で、『ナイゲン』自体話としてすごい面白い作品で。同世代と作るみたいな感じがすごい楽しかったですね。

―― 学外だけど同世代っていうのは面白いですね。
―― 同世代以外と作品を作ったのはいつでしたか?

その、ざくろうとかでも結構違う世代のゲストみたいな方々とは作ってて。それ以外、大人たちというか、別世代の人たちとがっつり作ったのは石川組の、 それこそ去年が初めてですかね。大人の方が多いみたいな。

―― 『修羅ニモマケズ』ですね。あれは、日々違う場所で上演をなさってて、すごかったですね。パワフルだなと。

榴ヶ岡だったり、錦町、閖上……。

―― 石川組の後に、三角フラスコへの客演、ということは、同世代の方と作る機会の方が多かった感じですね。

やっぱりなんか在学中は基本的に高校生と作る機会が 同世代が多かったですね。

―― 特に印象に残っている舞台や企画がおありですか?

うん、結構何個かあるんですけど。これで演劇っていいなって思ったのは、ざくろうの第一回の『みちのりのまじわり』ですね。小劇場で、囲み客席、舞台が三角形で、照明とかもすごい凝ってっていうので、今まで、それこそ演劇部とかではなんか 味わえないような舞台の使い方とかですね。

―― それまでが、学校行事と同時に大ホールで、とかですと、その作品のために専門に組んだ舞台やシステムでやるっていうことは、あんまりなかったわけですね。

舞台とかを組んでも、結局自分たちで10分とかの間に準備して、片付けて、みたいな のがあったので、あんま作れないよねっていうのもあったりとか。照明とかも自分たちで操作だったので、なんかあんまり難しいのできないよねっていうのもあって。『みちのりのまじわり』で、すごい綺麗な舞台だったので、

―― ざくろうの存在が、なんと言っても大きい、という感じですね。

そうですね。

―― 今はそのざくろうと、石川組にダブル所属しておられますけれど、主に演劇面の環境について、困っていることとか、逆に、よいこととか、についても伺ってよろしいですか?

自分的には、うん、困ってることは全然なくて。で、逆にすごい助かってるというか、良いことというところだと、なんか石川組の方がすごい。なんか、なんて言うんでしょう。ガツガツその、次の企画、次の企画っていっぱい企画があるので、なんかいっぱい舞台に立てるのがいいですね。で、その合間にざくろうもやってみたいな。今のざくろうじゃできないことを石川組の方でやってる。野外劇とか。

―― その二つに所属している価値がすごくありそうですね。

去年とかも石川組で、文学館の石川裕人さんの展示会の企画出たりとかの、入ってからしか経験ができないようなことをやらせてもらってたので、そういうところはすごい入って良かったというか。あの時はすごい忙しかったんですけど。あの時期がちょうどフラスコの やつとも被ってたりして。なので、10月から2月のワンコインシアター(vol.14 Reading Stage『ホダニエレーガ』)まで5か月連続でで、ずっと本番があるっていうのがあったので、やる前はすごい不安というか、 だったんですけど。でも、やり終わって今となってみると、なんかそこでしかできない経験というか、そういうのができた感じがして良かったなっていう。

―― ワンコインシアター『ホダニエレーガ』にもお出になっておられましたよね。いかがでしたか?

丹野久美子(I.Q150)さんと茅根利安さんのお芝居がすごいっていう(笑) 演出の。伊藤み弥さんの演出もすごい、なんていうか、お客さん目線ですごいわかりやすく見せるみたいな、そういう見せ方もすごいなって思ったんですけど、何よりもお2人の芝居が。
自分と、あと片倉久美子さんが一緒だったんですけど、後ろでずっと座って、で、出番の時だけ出てくっていう感じだったんですけど、ラストシーンの方は座って見てるところが多くて。その時に普通に、見てて後ろから泣きそうになって。稽古とかでずっと見てきてるのに、本番最後泣きそうになって。「まだ出番あるのに」って。それぐらい、前から見てたら絶対泣くだろうなっていう。

―― どういうご縁でワンコインシアターにご出演になったんですか?

ワンコインシアターの監修が八巻寿文さんで、多分石川組をご覧になっていて。八巻さんから「この役は遥くんがいい」と。なんかあとは終わってから聞いたんですけど、たんくみさんとちのねさんと一緒に、出したい、っていうのが最初あったらしくて。あのお2人はもう安定して、絶対に面白いから、 なんというか、危険分子として? まだどうかわからない、みたいな子を入れてみたいっていうので、 八巻さんから指名してくださった、ということらしいです。

―― なるほど、ありがとうございます。今後のご予定は、この、今のお稽古や企画に入っている2本をまずやってという感じでしょうか。

一応、石川組が年2回やる予定なので、秋にももう1回、石川組で本公演を、やる予定ではあるんですけど、そっちはまだ何も決まってない。本当に何も決まってない状態、会場だけ押さえてあるみたいな。

―― 今後なさっていきたいこととか、野望とか、みたいなものはおありですか?

なんというか、うーん、いろんな団体とか、いろんな年代とかで……。いつかきっとできるのかなっては思うんですけど、 なんか、いろんな団体で、石川さんの作品をやる、祭りみたいなのが、あっても面白いのかなっていう。

―― 劇作家の名前を冠したフェスだと、東京にはリオフェスとかがあったりしますけれども、仙台に石川さんのはまだないですよね。なるほど、それは面白いです。

今のそれこそ若手だけの団体とかでも、普通にいろんな劇団の人たちを集めて、一緒の作品を作るとかもいいんですけど、いろんな人たちでなんかひとつの作品をやってみたいなっていう。

―― それは、ご自身でプロデュースなさるというような意味合いではなく、そういう機会があったら、自分も出て、みたいなことでしょうか。

そうですね、なんかでも、 それこそ石川組の人たちはすごい積極的に話を聞いてくれるので、こういう提案をしたら多分「じゃあいつかやろう」みたいなのは多分みんなで考えてくれるかなっては思うので、そこで一緒になんか色々やっていけたらなっては思います。

―― 石川裕人戯曲の、どういったところに魅力を感じておられますか?

すごい優しい、ところと。そうですね、優しさが見えるのが。
あとは台本をやってて、 どんなにふざけても成立するんだなみたいな安心感、があるのが。

―― どんなにふざけても成立する……のは、どういう要素によるものでしょう。

言葉さえ聞こえてれば、なんかどこまで脱線しても帰ってこれるみたいな。
役者として、お客さんに言葉を伝えるみたいなところと、目の前でちゃんと相手の言葉を聞いて芝居をするみたいなこと、ができてれば、なんかどんなにバカ騒ぎしても成立してしまうみたいなシーンがあるのが。
作品の言葉に安心感があるのが大きいですかね。今までやってきた戯曲が全部そうなんですけど、なんか言葉がすごいなんか安心感がある言葉というか、いろんな角度から言い方とか、あとはその日の調子で言い方とかが変わっていくんですけど、それでもなんか成立するみたいなのが すごいやってて楽しい感じが。

―― 結構ご自身では進んで脱線したりするタイプですか。俳優としては。

自分的には、基本的に、相手と合わせつつ、このシーンはこうやっていきたいよみたいなのも提案しつつ、みたいな感じなので。一回、自分の思うやり方をやってみて、なんかちょっと違うなみたいなのがあったら変えてみたりとか。 うん、流れもあるんですけど。
あんまりなんか意識して脱線みたいなのはないですかね。なんか 意識して脱線しちゃうと、自分の中の説得力がなくなっちゃう感じがして。
流れに任せて? 自分が結構演技で大事にしてるのが、説得力、言葉の説得力みたいなところだったので。だから、その流れの中で急に変わったりとかすると、なんか自分の中で説得力がなくなっちゃう感じがして、あんまり、やらないはやらないんですけど。なんか流れの中でここ乗ってきたなみたいなのがあったらやったりとかしますね。いつもと違う。それが結構本番であったりするんで、多分周りの人は危ないなっては思うんですけど、「セリフはちゃんと喋ってるから許して」って思いながら。

―― わりと、本番になると、ぽんとやってしまったりするとか。

うん、そうですね。三角フラスコ『暗がりにほうる』の時もそうだったんですけど。冒頭のシーンで木のところに最初に一歩近づいたタイミングで涙が出てきて。 あれ。って思って、多分そういう、自分でなんかやろうと思ってないけどなっちゃったみたいな時が結構あるので。

―― それは、ご自身の自然な反応みたいな。

そうですね。本番の時は、あんまり、やってやろうみたいな意識はなくて、今までの稽古がしっかりあるので、 そこも信頼して、あとはその共演者の人達というか、周りの人たちを信頼して、やった、結果みたいな感じなので。
そうですね、なんか自分の中で、本番だけはもう一回一回自然な、なんかいちからやるみたいな。

―― いちからというのは?

その、役者って、セリフを覚えるために台本全部読んで、最後の結末とかもわかってる状態だとは思うんですけど、その結末がわかってる状態で、そこに計算して、なんかこの時はこうみたいなのが自分はすごい苦手で。なんか考えるのが苦手で、その結末までにここでこう見せてみたいなのが苦手なので、だったらもう毎回新しい反応でちゃんと言葉を聞いてやっていこうみたいな。 それを最近すごい意識してます。

―― とっても良いお話を伺いました。ありがとうございます。
さて、そろそろ終わりも近づいてきました。そういえばこういうこともあの時喋っておけばよかったかもしれない、ということとか、おありですか?

あー。多分、話しきった、と思ってます。

―― ちなみに、気になる若手とか、こういうインタビューとかの記事とかでも知れたら知りたいとか、どんな人なのか興味があるという方はおられますか?

単純にこういう記事を見たいのは丹野貴斗さんなんですけど、でも、貴斗さんは、結構もうなんかすごさが知れ渡ってる感じが。自分の近くだけのことなのか分かんないんですけど、 それこそ去年の『INDEPENDENT:SND23』(一人芝居フェスティバル。丹野貴斗さんは『精神戦士カウンセリンガー』で出場)とかを見てた人は、あいつすげえぞみたいな。結構、もう、あるのかなっていう。すごい面白いので。

―― あれを見たら、だいぶ、強烈な感じはありますね。

去年の文学館の展示の企画でも一緒に出たんですけど、その時も、ほんとにすごい真面目にふざけたことをやってるので、「いいなあ」って。

―― なるほど。ありがとうございます。では、今回はこんなところで。ありがとうございました。

ありがとうございました。

プロフィール
2002年11月1日生まれ

2018年劇団ざくろうの旗揚げメンバーとして本格的に演劇活動を開始

2020年に「高校生と創る演劇『又三郎』」にて石川裕人氏の作品と出会うが、本番1か月前に感染症の影響で中止になってしまう。高校生と創る演劇メンバー全員のなんとか形にしたいという思いから、同年に石川氏の別作品『人や銀河や修羅や海胆は』に変更をして上演。以降も『演劇に愛をこめて』『修羅ニモマケズ』と立て続けに石川氏の戯曲と関わり、縁あって2023年に演劇ユニット石川組に加入

「演劇をとにかく楽しむ」ために日々成長中

最近のお気に入りの言葉

「日常的な会話でも舞台の上は非日常」

最近の出演作品

・演劇ユニット石川組第4回公演「修羅ニモマケズ」 ケンジ役
・劇団無国籍×三角フラスコ合同公演 三角フラスコ『暗がりにほうる』キセキくん役
・ワンコインシアターvol.14 ReadingStage『ホダニエレーガ』

X(Twitter) @Haru_Rabbit_11
劇団ざくろう
演劇ユニット石川組
三角フラスコ
note 劇団無国籍×三角フラスコ合同公演 田川遥「よこまこ生まれ、よこまこ育ち」

聞き手 本儀拓(仙台演劇カレンダー)

タケイユウスケさん<若手に聴く>

2000年生、現在23歳
俳優
第6回いしのまき演劇祭 実行委員長、cocoro-mille 所属
東京出身。16歳の時から震災のことを知りに石巻にいらっしゃるようになり、現在は、石巻で営業のお仕事をなさりながら、俳優をしておられます。
2024年4月に、石巻のシアターキネマティカでお話を伺いました。
―― 宮城にいらしたきっかけは何だったのですか?

もともとは、高校生の時に、震災のこととかを知りたいという思いがあって。16歳のときから団体で来て、団体だとどうしても活動範囲に限界があるので、高校生のうちに一人で来るようになって。町の方たちとかと会話していくうちに、どんどん引き込まれて。石巻で社会人一年目を迎えるのもいいかな、と思うようになりまして、就職を期に、こちらに、という感じでした。

―― お仕事は何を?

営業、になるのかな、営業の仕事をしています。

―― 東京出身で石巻へというのは、思い切られましたね。

もともとは、地域おこし協力隊で働いていて。中学校3年生くらいの時から、役者をやりたいと思っていて。高3のときに矢口龍太(第2〜4回いしのまき演劇祭実行委員長)さんにお会いして、いしのまき演劇祭のことを知りまして、演劇ができる環境は石巻にもある、と。高3の時からいしのまき演劇祭にお手伝いに来たりしていました。

―― かなりお若い時から積極的に石巻と関り続けておられたんですね。

そうですね。16の時から18の時までずっと。年に4,5回以上とか来た時もありましたね。今考えるとハードなこともしていました。中間テストや期末テストが終わったらそのまま、荷物かついで新宿行って深夜バス乗って石巻に行って、で、日曜の深夜バス乗って新宿に早朝に着いて、家に帰ってトランク置いてカバン持って登校する、とか。どんな予定の詰め込み方だ、ていう。今じゃできないですね、さすがに。

―― 俳優をなさろうと思ったきっかけは何だったのですか?

母の友人がある劇団のヘアメイクとかをやっていて。母はそのアシスタントやスチールをやっていまして。それで、中3のときにその東京の劇団の公演を観た、っていうのが全ての始まりでした。観ながら、客席を見るとお客さんが笑ったり泣いたりしていて。人の表情を動かせる仕事ってすごいな、役者をやりたいなって思ったのでした。

―― 生の観劇体験がきっかけだったのですね。

そうなんです。周りのお客さんの表情を見て、すごいな、って。

―― 「もともと声優をやりたくて」という方も最近は多いようで、むしろ新鮮に感じました。

やってみたいはやってみたいですね、そういう仕事も。中学の時にはラジオパーソナリティをやりたいなっていうのも正直あったんですよ。夢として。高校の時にはボランティアでラジオによく出ていました。

―― そうなのですね。今はそれ系のことは?

今は、ラジオ石巻さんで、年4,5本なんですけど、『Reading Reading』っていう朗読の番組を一本やらせてもらっています。青空文庫の、著作権の切れた作品の中から、30分の朗読を。だから、夢は叶った、という(笑)

―― それは素晴らしいですね。俳優の仕事でもあり、ラジオにも出ておられる。

まだまだもっと、やってみたいところはあります。

―― 最近、取り組んでおられるのは、するとそのラジオと?

ちょっと仕事がバタバタしていて、しばらく役者からも離れていたんですけれども、3月にあった『Voice』(演劇による震災伝承事業 演劇公演「Voice-仙台市東部沿岸地域の伝承と物語-」)には、ワークショップにも参加して、出させていただいて。あと、6,7月くらいにも朗読系の作品が一本あって、読み合わせを。
そういった役者関係のことも動きつつ、まあ、いしのまき演劇祭のことを、実行委員長として継いだので。

―― そうですよね、それがとにかく、大任ですよね。どういう動機で継がれたんですか?

コロナがだんだん厳しくなって、2021年の第5回の開催から間が空いてしまって。もともと自分が高校生の時に関わっていたイベントというのも大きくて、自分自身としても終わってほしくないですし、このイベントがあったから演劇が観れる環境が石巻にもあった、ていうのもありますし。仙台からもお客さんにいらしてもらえて。自分も演劇祭をやりたいし、次に繋げたいし……じゃあ……継ごう! という感じでしたね。

―― 石巻に演劇を、ということに強い思いがおありなのですね。

そうですね。自分自身も皆も、演劇観たい、舞台観たい、てなったときに、仙台に行ってしまう、というのはすごくでかいくて。
そんな中で、石巻で観れる環境とか、石巻でできるものが多くあったというのは、ここの魅力だなと思います。
特に、キネマティカができたことも。こういう場所ができて、演劇に限らず、映画とか音楽とか芸術全般を、近い距離で観れる、関われる場所ができたというのも、すごく大きいです。

―― 確かに。今、仙台演劇カレンダーの劇場マップに、石巻で唯一載っているのは、シアターキネマティカなんです。ここの存在が、やはりすごく大きいのだな、と思います。これだけの物事を整えて。

そうですね。キネマティカは、作る段階から関わっているので、思い入れは大きいです。バールで板をはがしたり、壁紙をはがしたり(笑) なので、もっと知ってほしいですね。映画とか、ここでライブとかもできますし。

―― 今、石巻、宮城で、演劇に関わることをしておられて、環境面で、困っていること、助かっていることはおありですか?

やっぱり、どうしても仙台に寄ってしまうこと、というのはありますよね。あと、演劇人同士の交流の場所っていうのも、どうしたら、というのがあったり。ワークショップに行くとかは良いんでしょうけど、それ以外でも繋がりを作ったりするようなイベントが、石巻に限らず、あったら面白いだろうなと。そこから石巻に来てもらう、とかも出てくるでしょうし。
演劇ができる環境は、石巻にもあって、ここもありますし、安く借りれるホールもあったり。ただどうしても、演劇人同士のつながりというのは、特に若手同士のつながりは、石巻ではあまり見えないですね。若い人は仙台に行ってやる、みたいな。

―― それは、石巻で演劇を、というタケイさんからすれば、寂しいことですね。

まあでも、今自分もいるcocoro-milleっていうグループは、石巻にも仙台にもメンバーがいて、ごちゃまぜでやったりしています。

―― なるほど、それは良いですね。一緒に作品を作るとぐっと距離が縮まる、というのはありますよね。

そうですね、『Voice』からも、そこから始まって、脚本を書いてみよう、ということになったりしています。書いたことがないので、四苦八苦しながらですけれども(笑)

―― cocoro-milleや主宰の塩田歩く(comoro-mille/劇団「スイミーはまだ旅の途中」)さんとの出会いはどんな風でいらしたんですか?

高校生3年生の時にお手伝いに来た、いしのまき演劇祭の舞台公演が、当時、歩くさんの所属してる団体(ろくがつ企画)で、そこから知ってはいました。石巻に来た後も、リボーンアートの『夜側のできごと』(REBORN ART FESTIVAL 2019のナイトプログラム)に自分は出演していて、その時にも歩くさんと一緒でしたし。ずっと繋がりはあって。その中で、「タケイちょっと芝居やらない?」みたいな。仙台の役者さんたちを巻き込んで、石巻は自分と歩くさんで、石巻でやっても仙台からお客さんが呼べるし、石巻の人も仙台に行くし、という話もあったり。あと、僕に、所属がないのもなかなか難しいよね、みたいなことがある中で、cocoro-milleという名義を使わせてもらえるようにした、という面も。だから今僕は存分に使わせてもらっているんですけど。

―― 所属がないというのはやはり、難しいものですか?

僕はそこまでまだ、ですが、最近ちょっとそういうのを実感したとしたら、友人から、やってみたい、仕掛けてみたいこと、それこそココロミてみたいものがあるんだけど、という相談を受けまして。何も繋がりがなくて困っている、と。その時に、cocoro-milleの名義でやっていいよ、と歩くさんの許可を得まして。cocoro-milleの名前があれば、ああ、cocoro-milleなら行ってみようかな、ということにもなりますし。もちろん、その名前の信用や信頼あってのことですけれど。その名前があるだけで、劇団の公演なんだなと。「タケイユウスケ」だけだと、「誰やねん」となりますけれど、「cocoro-milleのタケイユウスケ」だと、「ああ、あそこ所属のあの人なんだな」、となりますし。

―― 今後のご活動、というと、やはりいしのまき演劇祭、ということになりますでしょうか。今はどんな感じですか?

そうですね。開催日は決まって、11月の最初の土日祝と、毎週土日に。応募要項ももう公開になります。揃ったメンバーも優秀な方が多くて、これ俺いるかな、みたいな(笑) 色々助けてもらいながらやっています。

―― 実行委員会にはどんな方々がいらっしゃるんですか?

芝原弘(黒色綺譚カナリア派/コマイぬ)さん、水曜日のfikaのJunさん、歩くさん、カメラマンの髙橋広一郎さん、『Voice』にも出ていて、舞台の道具とかを作ってくださる千葉耕平さん、というメンバーでやっています。いろいろ手弁当なので、寄付金とか、スポンサー集めとかもしないといけないよね、とか。ホームページも自分たちで作ったり。一からやり直し、みたいな状態なので。

―― 以前の実行委員会から引き継いだもの、というのはあまりないのですね。

あるはあるんですけど。ほぼ、一からやり直し状態なので、いったん、過去にあったものとは違うものになりつつあるのかなと思います。ロゴも作って一新して、タイトルも「週末は、芝居を観に出かけよう。」から、「週末は、芝居を観に行こう。」に変えて。まあでも、いろんな人が作り上げたものを、まずは、終わらせない、ということを大事にしています。お金のことは本当に、頭が痛いですけれども。

―― 上演作品は、招聘はせずに公募で、とお考えなのですか?

そうですね。こちらで指定して呼んだりはせずに、公募で、ご応募いただいた団体さんでと思っています。

―― 会場はまた、いろいろなところで、と?

いえ、今回は会場はキネマティカ一本で行こうと考えています。アクセスが良いというのも大きいですし。いずれは街中ももっと巻き込んでいけたらいいなと思うんですけれども。

―― キネマティカ、面白いところですよね。

そうですね、この客席の椅子なんかも、ご提供いただいたものだったりします。自分も防音シートを貼ったりして、一から作りました。客席のひな壇も、東京で廃業する劇場からもらってきて組んで。

―― 23歳で、市の名前を冠した演劇祭の実行委員長、というのはなかなかいないですよね。

ほんとですね。なかなかいないと思います。年齢を武器にする、というのは、最初は苦手だったんですけれど、地域おこし協力隊の方に、「いや、タケイくん、年齢は、武器なんだよ」と言っていただいてから、もう吹っ切って使っています。最年少に近いんじゃないですか。高校生大学生のものは別にして。

ナレーションやってみたいっていうのがすごくあって。ヒトコマという施設ができたんですよ。いろいろワークショップとかやっていて。まあ若者メインなので、22歳まで、とかの企画が多いんですけども。でもナレーションの企画とかは、22歳より上でもできるようなものもあって。もとミヤテレの加藤さんていうリポーターさんが講師をしてくださってりして。何かを学ぶ、参加するっていう環境がもう一つ増えたので最近、それはでかいなと思います。

―― 今後なさってみたいこととしてはではその、ナレーションとか、という感じでしょうか。

声を使ったこととか、なにかこう発信したりとか、そういうことはすごくやりたい。あとは、インタビュアーとかリポーターとか、そういうこともしたいなとすごく思います。

自分がこうすごくいろんなことに興味を持つ人間なので。そういうのからインタビュー、になったり。
高校のころイベントの司会をしていたりもしていたので、そういうのもでかかったのかなと思います。調布の、駅前のイベントだったり、ホールでだったり。良い経験を積ませてもらったなと。
そうそう、芝原さんには僕、調布で初めてお会いしてるんですよ。その、観光協会の常務の方が泊まったホテルに、たまたま芝原さんがいらして、「わたし石巻なんですよ」から話が始まって。でその常務の方が、「タケイ君、調布にいるんなら紹介するよ」、と。矢口さんもその方が知っていらして、だから芝原さんと矢口さんはその方に紹介を受けていて。

―― 観光協会ってすごいんですね。

や、その常務の方がいろんな繋がりがある方で。すごくよくして頂いて。……で、結果として、いま石巻にこうして居るという(笑)

―― やっぱり観光協会ってすごいですね。

(笑) あとやはり矢口さんとか芝原さんとかに、こう、どんどんひかれていったという。
おかげさまでまあ、成長したところを、東京の人にも見せられているかなと思います。一個の報告になりますし、実績とかよりは、「こういうことやってるんだね、じゃあ行ってみようかな」、となれば良いですし、僕の知らない方にも、「23歳の人がやってるんだ」とか、興味の種になってくれればなと思いますし。

中3までは全然、コミュニケーションもへたくそだったですけれど、高1の時に、夢で役者をやりたいってなって、プロダクションはでも高いし、じゃあなにしたらいいかなってなって、ボランティアでイベントの司会とか関わっていけばいいや! ってなって、司会とかで人前で話すようにしていったっていうのが始まりで。そうしていくうちに、年上の方でも全然怖がらずにこうしてお話するという(笑)このスタイルができあがっていったようなものです。物怖じせずに話せるようになるのに、高校の3年間と石巻の5年間はすごくでかい経験になっています。

―― 最後に何か、お話しし残したこととかはおありですか?

けっこう自由にいろいろお話させていただきましたよ。あ、いしのまき演劇祭に来てほしいです、ていうのはやっぱりあります。

―― それはそうですよね。いしのまき演劇祭のことは、また別にぜひ記事にさせてください。もう少しいろいろ決まってきた頃に。

そうそう、いしのまき演劇祭でも、学生さんが観やすいチケットを作っていただけるように、参加団体に協力をお願いします。中学生高校生とかが演劇観るとしたら常に仙台まで行く、というのではなくて、若い人たちが観れるものが、ここにある、ということは、すごく大事にしていきたいので。いずれうまく連携することができたら、高校演劇部とかがシアターキネマティカで公演をするようなことになっても面白いと思いますし。いしのまき演劇祭としては、演劇祭の運営ももちろんなんですけれど、ワークショップとかインタビューとか、演劇に関わる機会を作っていけるような団体になっていけたらいいなと思っています。

―― 良いですね。若い世代を引き込んでいかないと未来はないなと強く思っています。

そうなんですよ。自分もいい経験をさせてもらいましたし。

―― では、本日はありがとうございました。

貴重な機会をありがとうございました。

プロフィール
2000年10月28日生まれ 東京都調布市出身
中学三年時に、母がヘアメイク補助で入っていた東京の劇団の舞台を見て、演劇の良さを感じ、役者を目指す。
高校一年生から石巻へ震災学習も兼ねて訪問。その後も、一人で来るようになり、高校三年生の時に、社会人として
働くことを決意し、石巻市の地域おこし協力隊として移住した。仕事と共にリボーンアートフェスティバル「夜側のできごと」など
役者として活動する一方、ラジオ石巻にて、年間4~6回放送される「Reading Reading」というラジオ番組にも挑戦している。
現在では、いしのまき演劇祭の実行委員として、石巻で演劇に触れ合える機会の創出を狙って活動している。

X(Twitter) @takkytakkytake

聞き手 本儀拓(仙台演劇カレンダー)

米山陸さん<若手に聴く>

2000年生の23歳
俳優
劇団 東北えびす所属、劇団ざくろう所属

北海道芸術高等学校仙台校を卒業後の2019年に一度東京に出て声優をなさって、2021年の秋に仙台にお戻りになって、アルバイトをしながら舞台俳優をしておられます。
2024年4月にお話を伺いました。

最近、周りに天才が多いな、てすごく思っていて。他の若手の舞台を観たりしても、この人うまいな、て思ったり。悔しいなって思ったりすることが増えて。それは、演技ということに向き合ってるからかもですけど。同じ劇団ざくろうの、高校の2歳下の後輩の田川遥とか、去年演劇ユニット石川組で共演もしましたけど。考え方に演劇人としての重みがあるというか、演技に対する向き合い方とかシンプルに尊敬するし、考え方とか、勉強になるなって。向こうもそう思ってるかもですけど。うまいなって。その人への悔しさをバネに頑張ろうと思える人が近くにいて、嬉しいなって思うんです。若手がこれだけ活躍してて、天才がいっぱいいて、いい影響を与えてくれるような人が多いと、俺も嬉しいし、頑張ろうって思えます。そういうありがたい環境にいるなと思います。まあ、遥とは、あんまりそういう話はしなくて。 仲は良いんですけど、彼があまり喋るタイプでないこともあって、あまりそういうことは喋らない(笑)

周囲からはお勧めいただくものの、自分でYouTubeとかTiktokとかはできないでいます。機械とかが苦手で。その点、渡邉悠生(無所属)先輩はすごいなと思っています。高校の一個上の先輩で、2021年に仙台に戻ってきた年に出演作を観て、体捌きで泣きました。悔しいくらいうまい。尊敬していますし、すごく影響を受けました。常々言っているんですけれど、尊敬する俳優は、佐藤健と渡邉悠生です。

コンプレックスをすごく抱えています。他人に比べて自分が劣っている、と思います。周りの皆さんには、そうでもない、と言っていただけて、それはそれで皆さんには真実なのだと思うんですけれど。

自分の演劇史みたいなものを考えた時に、自分は東京に挑戦して、挫けた人間だと思っていて。もともと声優になりたくて、北芸に行って、東京に行って事務所に所属しまして。とんとんとステップアップはして半プロにはなったけれど、オーディションに勝てなくて。それですごくダメージを受けました。後輩や同期がどんどんオーディションに受かったりしていって。あと、対人関係ですごくショックな、自分が声優をやらなければこんな結末にはならなかったのでは、ということもあったりして、自分の選択を恨むようにもなってしまって。当時は、一つ一つの選択が雑でもあった、と思います。
その後、声優をやめて、半年くらいただただバイトをしていました。両親は帰ってこないか、と言ってくれて。その時に、でも、そうだ、北芸の講師に渡部ギュウ(東北えびす)さんという人がいたな、と思い出しまして。あ、これが演劇の楽しさなんだ! と一番最初に思ったのが、ギュウさんの授業だったな、と。で、両親には、1,2年くらい仙台にいていいか、と言って、仙台にきて。
当時は、舞台俳優は性に合わないかなーとか思っていて。向いていないと思って。やはり声優がやりたくて。でもそんなときに、ギュウさんから、ちょっと舞台出てくれないかと言われて。そこからいろいろ紹介してもらったり、いろんなことをしていただいて。
自分の舞台演劇歴ってだから、同年代と比べて浅いなーと思っています。例えば悠生先輩や遥はずっと舞台に関わっているけど、自分は2021年の秋ぐらいからで。

―― 2019年の『ナイゲン』(劇都・仙台演劇祭(仮)プレイベント メインステージ「ナイゲン」)とかにはでも、出ておられました?

出ていました。あれが二本目とかです。一番初めは劇団ざくろう『みちのりのまじわり』で。ただ、やはりそこから2年あいているので。ざくろうも若手でやっていますし、そこもコンプレックスを感じています。
自分、天狗になる方で、褒められるとパフォーマンス悪くなるんですよ。不安や緊張を持っていた方がバネにしていけて。自分をネガティブに見ていると、人のいいところが見える、みたいなこともありますし。

―― 今は何の稽古をしていますか?

今は、劇団 東北えびすの週に1,2回の通常稽古と、今月末の発表に向けての稽古、東北えびすの演劇クラブの稽古をしています。ギュウさん絡みが多いですね。
劇団ざくろうは定期稽古は無くて、そちらは、ざくろうの本公演に向けて、月1,2回くらいはミーティングをオンラインで進めています。
稽古は、大変でもあるし楽しくもあるし。ストイックにがんばっていきたいです。一日のうちで、稽古に使える短い時間のことを考えると、確認だけに終わるともったいない。常に稽古には、成長するチャンス、気づきの機会と思って望んでいます。発見をしたいです。楽しいですね。
今は、バイトと、その稽古の二足のわらじです。

―― 声優から舞台俳優へ転身したのはいつでしたか?

舞台俳優として頑張っていこうと思ったのは、『組曲虐殺』(2023年9月 渡部ギュウプロデュース公演)の後、なので、最近です。それまでは、心のどこかで、まだ声優をやっていたいと思っていたところがあって。俳優をやっているのは、声優になるためのステップ、と自分に言い聞かせていたところがありました。今にして思えば本当に失礼な話ですけれど。でも最近は、俳優として頑張っていきたいなと思っています。

―― 『組曲虐殺』の、どんな経験がご自身をそう変えましたか?

『組曲虐殺』は、自分が戯曲を持ち込んで、これをやらせてほしい、と言ったのが発端の舞台でした。今の自分たちは、「不盛」の時代、盛り上がらない、不幸の時代で頑張ってるんじゃないか、と思っていて。でももっとやれることがあるはず、と。そんな時に、この作品が、登場する小林多喜二が、良いな、やりたいな、と持ち込みました。
若手育成の意識もきっとあってお任せいただいた制作と、俳優を兼任しましたが、九割がた地獄でしたね。負担が大きすぎて(笑)。自分の企画なのに、自分に知識が無くて何もできないし手も出せないし。周りにもすごく負担をかけてしまって。衣装とか歌とか。
でも、最後の公演地の山形の川西町で、自分の歌のソロのシーンでお一人からだけ、拍手をもらえて。自分だけのシーンで。それまでアンケートではボロボロだったんですけれど、それで報われたような気がして。それから、終演後のロビーで、先輩の大人たちが、何も言わずにただただ拍手をしてくれて。すごい泣きました。打ち上げでは、演出のギュウさんから、「陸、俳優で稼ぐのは、ほんとに大変だぞ」と言ってもらって。それって、自分も俳優で稼いでいく人なんだと認めてもらえたってことかな、と思いました。
完全に舞台俳優にと舵を切ったのは、そういうことがあってでした。まあ、作品の創作については、ちょっとリベンジしたい気持ちはあったりするんですけれども。

苦しいから逃げるっていうのは、できることならそうしたいかもしれないけれども。このあいだ、劇団の助成金申請を初めてやってみたんですけど、ものすごく面倒で。あと、劇場費とか初めて自分でちゃんと見たな、とか。よこまこ(横山真 劇団ざくろう)さんは当然わかっていることも自分にはわからなくて、苦しい、とか。でも、これから頑張っていくのは俺たち若手なので。表現したい表現したいって思いはあるので、チャンスがあるなら勉強していきたいな、と。

―― 意欲的ですね。

意欲はあるけど自信はないから。挫けながらやっていければと。

―― タフですね。

タフなのかな……。

―― 「挫けながらやっていこう」、と思える人はだいぶレアなのではないかと……。

タフかな……。声優やめた時の、本当に挫けた気持ちと比べれば……自分にはこれしかない、と思っていたものを……

―― 挫折を知っている、ということの強みと言えるかもしれませんね。

多分それはほんとに、唯一自分について確信をもって言えると思います。挫折を知っているというのは。今、宮城の若手の多くは東京に行って夢を叶えたい、と思うと思うのですけれど、自分もそうでしたし。それができなかった人、それができなくて、自分と同じように、挫けた人がいた時に、自分がもうそういう経験をしているから、その人にかける言葉を探して行きたい、と思って。
人のためにやりたい、というのが変わらないことで。昔から目立つのは好きで。人と違うことをするのが好きで、昔は自分のことを天才だと思っていたので。自信満々で。
今は、もっと人に対して向き合ったりしたい。後輩も先輩も好きだし。人のためになんかやっていきたい、と思います。

―― 周囲にすごい人がたくさんいる、と伺いましたけれど、今の環境で、困っていることはありますか? ご不満とか。

今、仙台で演劇を頑張っていこうとする中では、自分は不幸の時代の中にいるじゃないか、と思っていまして。
ギュウさんとかから昔の仙台演劇の盛況を聴いていると、今、夢と行動力を持って動いている自分たちは、それが叶えられない不幸の時代にいるんじゃないか、と思います。バカで演劇をやれない、というか。お客さんの数とか、お金と密接に紐づけてしまうとか、そういうのリスクであって、楽しさの本質じゃないのではないかと。楽しい以外の感情がどうしても浮かんでしまう。

今は、YouTubeやゲームや、いろんな娯楽があって、個々人それぞれの需要というのが大事で。そうした、演劇離れしている人たちに、演劇の楽しさとか、演劇にしかないものを伝えるのがすごくたいへんだなと。自分は演劇で頑張っていきたいと思っていますけれど。プレイする側の面白さではカラオケに勝ちたいし。YouTubeで米津玄師聴いてた方が感動するんじゃないかとか思ったりもしますけれど。相手は無料だし、とか。
でも、そこに向き合っていくのが俺ら若手かなと。この時代ならではの演劇の面白さ、この時代だからこその、仙台の演劇の需要を、まだ若手に数えられているうちに見つけていきたいです。そして、後輩にはもっとやりやすい環境でやってほしいです。
なので、自分には、シンプルな不満というのは、そんなにないです。無我夢中で頑張っていて、楽しいもつらいも受け止めて吸収しているんですけど。
時代的には、昔話をされればされるほど、つらいことが多くて。昔話自体は好きなんですけど、今と比べてしまうと、じゃ今なんのためにやればいいのか、なんのために頑張るのか、と思ってしまって。後輩にはそう思わせたくない。そのための環境を作ってゆきたいです。

―― ギュウさん(1964年生)をはじめ、上の世代の方々と接する機会も多いのでしょうけれど、例えばバブルのころとかと比べるとどうしても、というのはありますよね。

本当に。今の国の状況を見ても、絶対に戻ることはないので。バブルがはじけて以降は、基本的にはずっと景気は下落して、貧しくなっている、そのなかでやる、ていう。自分は、そこに向き合ってどうできるんだろう、というのを、考えて、作っていかなければならないなと思っています。まあ、僕は、後輩のため、後続のため、ですね。自分は、楽しくやっているから、良いんですけど。

―― 渡邉悠生さんのことといい、渡部ギュウさんのことといい、人の言葉をしっかりご自身のうちに受け止めておられますね。

そうかもしれないですね。自分が、いろいろと足りない人間だからかもしれません。社会性とか? 挫けそうなときに、先輩から投げかけてもらった言葉をしっかり覚えています。
そこにもやはり自分のコンプレックスが関係しているように思います。へたさや足りないものが見えてしまって、ばかになれない。だからこそ、人の言葉をしっかり受ける、という。

―― 今後のご予定を伺ってよろしいでしょうか。

今月末に、東北えびすの顔見世興行がありまして、7月にも一本同じく演劇クラブの舞台に出演の予定があります。
秋には、劇団 東北えびすの第一回の本公演『僕たちの好きだった革命』がひかえていまして、その後、年内の予定で、脚本の書き下ろしの予定もあります。

―― 戯曲をお書きにもなるのですね。
―― では、今後なさっていきたいこと、展望や野望についてはいかがですか?

なにから言うといいかな……多すぎて……(笑)
まず、ギュウさんの芝居を受け継ぎたいです。演劇観というか。それを軸に頑張っているところもあります。
あとは、脚本の延長でというか、歌を作ったりもしてみたいと思っています。この人のことを歌にしたいな、と思うことは結構あって。もうちょっとマルチに活動していきたいです。
東京じゃなくて仙台でやっていきたいな、と思っています。仙台のほうが面白いなって。仙台の人として頑張っていきたいかな。いろんなことで。後輩のために、色んな人のために。動いていきたいです。
人として強くなりつつ、人の弱さを表現していきたい、というのを大事に抱えていて。人間の英雄的なところばっかり表現してもどうかと思うんです。自分の自信のなさやコンプレックス、その表現で救われるひとを大事にしたい。人の弱さに向き合っていたい、と思います。

―― 挫けること、挫折、蹉跌を経験として持っている方ならでは、と言えるかもしれませんね。

優しい人になりたいって。厳しくすることこそが優しい、というときもありますし、優しさって何だろうな、とも思いますけれども。自問するのは、エゴとして、優しい人になりたいというのは、それって優しくないのでは、と。それで救われるのは自分じゃないか、と思ったりもしまして。ひとのために、優しさの正体については、研究していきたいです。変な話ですけれど。

―― 今、気になる若手、というとどんな方がおられますか?

まず、僕の仙台の推し女優のお二人ですね。
秋田谷妃夏(尚絅学院大学演劇サークル 尚劇団、 劇団 東北えびす)さん。ご自身の抱えているものや、自信のなさ。それに、かわいいとクールの共存しているところが素敵です。あと、演技の覚悟のありかたが、見てて好きだな、と。
もうお一人が、千石すみれ(三桜OG劇団ブルーマー)さんです。ざくろうに出演しておられたのを拝見したのですが、この人には絶対役者として勝てない、と。演技の深さ、うまさ、すごすぎて悔しいくらい。レベルが違う、と思いました。大先輩の舞台を観ているみたいで。
あと、渡邉悠生先輩もですね。映像、撮影の方に舵を切っておられて、今はあまり直接活動分野が重なってはいないんですけれど、応援し合っている、のではないかなと(笑) 舞台俳優でもあって、撮影にも挑戦しておられて、新しいんじゃないかなと。

―― 大変参考になりました。
今日は、興味深いお話をどうもありがとうございました。

ありがとうございました。

聞き手 本儀拓(仙台演劇カレンダー)

<200-400字程度のプロフィール>
X(Twitter) @RikuYoneyama


大村もも香さん<若手に聴く>

2002年生、現在21歳の大学四年生
宮城県内で演劇活動を行うU-25の学生・若手に向けたプロデュース公演企画団体「ひのき舞台」のメンバー。
フリーランスの俳優として、ここ一年で6作品、すべて別の団体に、出演や企画をしておられます。
ハイペースかつカラフルな活動の原動力や、今現在の活動と、これからについて、2024年4月に伺いました。
―― 昨年はご出演ラッシュでいらしたのでは。今現在はどんなことをなさっていますか?

今は、動き始めている段階のものが一本あります。それに、KOMOBASEで、幼稚園や小学校低学年向けのアウトリーチ演目を作ろうとしていて、その若手枠として参加しています。
それに、「ひのき舞台」が動き出しているのと、あとは、MCのお仕事で決まっているものはあります。

―― 結構な量ですね。裏方だったら、食べていくことを考え始めるレベル……いやそれには足りないか……

役者は……稼げないので……。就活と並行しながらです。

―― 就職活動をしておられるんですね。

かたちとして……

―― かたちとして?! ……ダミーなのですか?

ダミーというか、心の持ち方として。僕の「真剣」って、のめり込みすぎてしまうので。卒論と就職活動と演劇活動を同時には無理だ、と。なので、一人でやろうとしないで、大学のキャリア支援課の人とかを頼って。
自分の活動の中心に、演劇があって。条件がぴったり合うやつじゃないと就職しないって決めて、無かったらフリーターですね。フリーターでもいい、て思うことで、自分の心の余裕をあける、という。今はずっと仙台で活動しようと思っていますけれど、お金をためて新国立の養成所とかもいいのかなあ、とかいろいろ考えていて。

―― 講師陣も充実していますし、国立という安心感もありますしね。

狭き門ではあると思うんですけど。いろいろ計算していろいろ調べて。東京で住んでいくお金まで貯めようと思うと大変なので、ある程度学費を賄えるくらいとか貯めて、貯まってから考えよう、とか。どうしても、親に頼ってばっかりじゃいられない、というのもあるので。

―― 立派な心掛けですね。

それを貯めるための、就職、みたいな(笑)

―― すごい……。演劇を生活の中心にすると決めて、就職もそれを見据えて、さらにいろいろ考えている、というのは、かなりしっかりしている、かつ、演劇がお好きなんだな、という印象を強く受けました。新国立に行っても、戻ってきて、学んだことを宮城に還元してほしい。とは思いつつ、宮城でなかなか俳優が食っていけない、という面については、私たちにも責任がありますし、なかなか言いづらくもあるのですけれども……。

ちゃんと学べたり食べれる環境が宮城にあるっていうのも大事なことで。あと、宮城といえばこれ、という劇団がまだない、とかも。
僕らが大人になるくらいにそれができないと、大変なことになるな、と。なのでもう、受動的じゃいられないな、という。
先日の10-BOXの利用者説明会でも、知らないことばっかりで僕らも。僕らからしたら、キッチンが使えないとか、「あそうなんだ」、くらいの。僕ら(2002年生)の時はもう、コロナでしたから。衛生意識が。ごはんもみんなバラバラに食べる、みたいな。まかないとかやってたんだー、ていう。ナイトパスとかも、どう使うんだろう、とか言ってる間に廃止、みたいな。

―― それはちょっと、問題ですね。

大学団体とかも、継承されているものが、無い、みたいな。だからもう、廃部の危機、みたいなのもあるので。ひのき舞台では、今、みんなの悩みとかを集めて、仙台の先輩方とか技術を持っている人とかと繋げよう、という意識があります。
今、若手に働きかけている人、というと、2,3人とかしか聴こえてこなくて。なら、他の演劇人とかとも出会ってもらって、いろんな技術や価値観があるんだっていうのを提示するのが大事なのかなと。演劇で食っていっている人もいれば、別で仕事をしながらやっている人もいて、とか。様々な価値観ややり方があることとか、仙台が昔どうだったとか、ちゃんと知る機会がないと、若手が離れていくのも仕方がないかなと。

―― それは、僕(1981年生42歳)らくらいの一回り二回りの上の年代の人々がなんとかするべきことな面もあって、申し訳ない限りです。遅ればせながら、うちは小さなメディアではありますが、やっていこうと思います。よろしくお願いいたします。

ぜひぜひ。
仙台でこれっていう団体を聞かなくて。いろいろあるのはいいことだと思うんですけれど。
僕も、高校卒業したらSENDAI座☆プロジェクト(2007年発足、2020年解散)に入る、とか思っていたんですけれど、卒業のタイミングでなくなってしまって。他所へ行くよりは、もうフリーでやっていこうと。大学四年間は、フリーでやっていこうと決めまして。フリーはいろんな劇団に客演でいけるのが強みだと思っていて。あと、いろんな団体の人と、団体としてではなく個人として会話ができる、というのも、やってみたらすごく強みだなと。

―― その年齢でそれに気づいて自覚的にやっているというのはとてもすごいですね。

いろんな団体さんと、分け隔てなく接して、いろんなお話を伺えるという。

―― 僕も、フリーの裏方をやっていなかったら、仙台演劇カレンダーをやれるとは、思わなかったかもしれません。

そんな強みもありますし、いろんな劇団さんに出てみよう、オーディションはなんでも受けよう、みたいな。

―― その決意が、このとてもカラフルな出演歴のもとになっているのですね。

そうですそうです。フリーになるなら、と。あと、あんまり団体の中で競い合う、というのが好きでなくて。あわあわしてしまって。団体内でキャストが選ばれる、みたいなのが苦手で。いろんなところに気を使ってしまって。高校で選抜メンバーとかでやるとき、生徒会長をやったりしていたりもしたので、選ばれなかった側の話を聞く機会とかもたくさんあって。あんまり人が多いのは大変だなと。

広報活動のためにも、と、こまめに自撮りをなさるのだそうです
―― 演劇をなさるようになったきっかけは何でしたか?

そもそもは声優志望だったので、高校は声優も目指せて大学進学もできそうなところを選びました。高校のコースが、声優系か、舞台俳優系かで分かれていたのですが、非常に悩みました。容姿に自信もなくて。高校一年のコースを決める頃に、戸石みつる先生の勧めで、エル・パーク仙台にSENDAI座☆プロジェクト「十二人の怒れる男』(2018年)を観に行きまして、「これはやばい! あれやりたい!」となりまして。それが、舞台俳優志望に変わったきっかけでした。もともとミステリとか、『相棒』とか好きなタイプで。「あの熱量を、お芝居でやりたい」、と。

―― それで高校では舞台の方のコースに。

そうでした。
その後、『ナイゲン』(劇都・仙台演劇祭(仮)プレイベント メインステージ「ナイゲン」)に、高校一年生の最後の頃に、仲間でみんなで参加してみよう、と。高校の僕の代が、すごいやる気のある人が多くて。みんなで「やろう!」と決めて。学内の発表とかも直前にもあったのですけれど。
出演者の半分くらいは知らない方々だったのですけれど、その時共演した方々は、今も何人も演劇を続けています。米山陸(劇団ざくろう、劇団 東北えびす)さん、田川遥(劇団ざくろう、演劇ユニット石川組)さん、山田優輝(劇団ざくろう、丸福ボンバーズ)さんとか。

―― 高校生の時には、他には学外への出演は?

高校では、割と中でやっていたような感じが自分にはあります。他には『Play Kenji』のリモート版(2020年 高校生と創る演劇 リモート版創作・作品配信 PLAY KENJI『人や銀河や修羅や海胆は』)に出ました。コロナ禍で一度中止になった企画が、またやるというので参加したかったのですが、ちょうど受験とかぶってしまって。でもリモートでは出演できました。その、二つくらいです。

―― では、高校ではそんなには、ぐいぐい外に出る感じでもなく?

そうですね、高校が、歌やダンスやMCの発表会やステージの機会が多い学校で、2,3か月に一本くらいはステージに出ていました。

―― 今の活動のペースは、その時に培われたのかもしれませんね。

舞台が一本終わる前に、次の稽古が始まる、とかは、高校の時からそうでした。当たり前すぎて、がつがつやっているというイメージが自分にはなかったです。周りの方には、頑張ってるねとか、たくさん出てるねとかおっしゃっていただくのですが、自分としてはそんな意識は無くて。これくらいがあたりまえでした。むしろ、もっと何かないかな、くらいの。『ひのき舞台』も、それでやるようになった、という。

―― ものすごいですね。

「ひのき舞台」ではもともと出演希望でした。同年代の方々をあまり知らなくて、一緒にできるなら全然やりたい、くらいの気持ちでいたら、制作で! て(笑)

U-25向けプロデュース公演企画 ひのき舞台 Version:1『桜の園』仕込み中。
―― 高校から大学になると、より好きにできることが増える、と思うのですが、コロナ禍にぶつかっていますよね。今の若手の方々は共通して、「活動初期にお互いに知り合えない」、という難しさを抱えておられるんじゃないかなと。

僕らもそれをネックに感じていて。同年代は、いるけど、分からない、みたいな。ひのき舞台で大学演劇部にヒアリングしていくと、「他の演劇部との関わりが、とうほく学生演劇祭くらいしかない」「客演し合うとかの文化も途絶えている」とかの声が聴こえてきます。もともとひのき舞台では、僕とか戸田悠景とかが自分たちの人脈を生かして若手を支援していくのが良いのかと思っていたのですけれど、むしろ、大学団体同士の交流に力を入れていくといいのかと。本田椋(劇団 短距離男道ミサイル)さんから、昔やっていた東北電力の企画のこととかも聞きまして。

―― 仙台演劇カレンダーでも、大学団体同士とか、若手と若手団体とか、交流の企画は温めていました。ぜひご相談させてください。

ぜひぜひ。

―― 今後は、どんな活動を? ひとまずは仙台で就職して、活動を続けて、という感じでしょうか。

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予告 若手紹介のインタビューシリーズ、始めます!

新しい企画、若手紹介のインタビューシリーズを始めます。

交流の機会の減ったここ数年が、活動初期にあたった今の若手は、それ以前に活動の基礎を固められた世代よりも、難しい状態にあります。
支えるにも繋がるにも、まずは、どんな人がいるのか知ることから、始めるのが良さそうです。

なぜ今「若手」に?

若手とはつまり次世代です。先達としては、若手の活動は豊かであってほしいですし、苦境とあらば、手を差し伸べる必要があると感じています。今は苦境であり、手を差し伸べることができる、と感じたからです。

2020年2月からしばらくの間、主に新型コロナウィルス感染症のために、舞台の公演が行われない、または、なにかというと中止になる、という状況が続きました。生で観る舞台作品が、なんとなく、また否応なく、縁遠くなっていたように思われます。実に寂しい、残念なことです。が、最近は、そうした逆境にも対処対策が、大変な努力と、コストと、犠牲との上に、工夫され、徐々にまた、舞台作品が、安定して、上演されるようになってきました。ご関係の皆様に最大限の敬意を表します。手放しで喜んでだけいられる状況でもありませんが、まずは大変喜ばしいことです。

さて、そうした昨今、数年前までに比べて、やや見えづらくなりがちと思われますのが、新しい動き、中でも若手の活動です。上記に加え、人が集まることが少なかったため交流や相互認知の機会が少なく、特に活動開始記の滑り出しからもう一歩あたりが難しい、と感じます。今は、既存の演劇活動者や観劇者の世代と、若手の演劇活動者世代を繋ぎ、若手の演劇活動者世代同士の相互認知の一助にもなることが、活動の豊かさのために当サイトができることの一つである、と感じています。

上の世代が手を差し伸べて支えるにも、若手同士が手を取り合って活動を豊かにするにも、まずは知ることです。

当シリーズは、今の宮城の演劇の若手に、どんな人がいて、どんなことを考えて、どんなことをしているのか? を明らかにしてまいります。
舞台を観に行ったり一緒に作ったりするきっかけになりましたら、これに勝る喜びはありません。

現在鋭意準備中です。開始の暁には、どうぞよろしくお願いいたします。


停止のお詫びと再始動のお報せ

当サイトをご覧いただいている皆様へ

平素は格別のご高配を賜り誠にありがとうございます。

お報せもなく停止していましたことへのお詫びと、再始動のご報告です。

当サイトでは、昨年秋ごろから、公演情報の更新がなされなくなっておりました。

ひとえに私の不徳の致すところです。誠に申し訳ありません。

仙台演劇カレンダーの設立時から、私個人の力の限界は意識しており、常に編集部でチームを組んでの活動を心がけていました。が、社会情勢の変化などから、編集部員に余力を提供していただくことが難しくなり、当初はじわじわと入れ替われていたメンバーも一人減り二人減りして、ここ数年は、なんとかしなくてはと思いながらも、ほぼ一人で管理と運営を行っていました。

そこへ、ここ2年程、新型コロナウィルスの流行に伴い、数多くの公演が、中止、あるいは延期、あるいは映像公開のみへの変更、になるという異常な事態と、それらに伴う多量の、ご公演に関わる皆様の心情を察するに余りあるご連絡を頂戴するにつけ、私が心情的に限界を迎え、仙台演劇カレンダーの活動に蓋をして、見ないようにしてしまっていました。

知ると知らざるとを問わずご迷惑をおかけしている皆様、不義理をしてしまっている皆様に、重ね重ね申し訳なく思っております。

さて、上記のような状況でしたが、このほど、せんだい演劇工房10-BOXに、編集協力を頂戴できることが決まりました。大変ありがたいことです。心機一転、と安易に謳えない、予断を許さない状況ではありますが、背中を押していただき、ともかくなんとか活動を再始動いたします。

仙台演劇カレンダーは、どこからお金の出るわけではない、無償の活動です。サーバースペースはキーウィサウンドワークス(私の本業です)のものを流用しており、ドメイン代は持ち出しです。私も含めた編集部員の、こういうものがあるとよい、必要だ、という思いによる労力と時間の提供と、公演情報をくださる皆様のご協力により成り立ってきました。

この度決まりましたせんだい演劇工房10-BOXの編集協力も、労力と時間の提供です。掲載、非掲載の判断等は、これまでと一切変わらず、内部のルールと話し合いによって行われます。これまで同様の更新と、前進の再始動を、大変嬉しく思いますとともに、皆様におかれましては、恐縮ではございますが、より一層のお力添えとご愛顧のほどを、何卒よろしくお願いいたします。

今後の展望といたしましては、

  • 今後頂戴する公演情報の掲載の再開
  • 更新停止していた期間に頂戴していた公演情報の掲載
  • 頂戴していた2021年の公演情報を掲載し次第、2021年のアーカイブの公開

を手始めに、再始動していきたいと考えております。

まずは、更新停止していた期間に公演情報を頂戴していた皆さまに、大変恐縮ではございますが、再度のご協力をお願いいたしまして、掲載作業に入りたいと考えております。何卒よろしくお願いいたします。

仙台演劇カレンダー 編集部代表 本儀拓

公演情報アーカイブに、フライヤー一覧復活

過去の公演情報アーカイブに、フライヤーがずらっと見られる一覧が復活しました。
ずっとお世話になっていたソフトが、昨年から当編集部の事情により使えなくなり、以降、各年のアーカイブページにはカレンダーがあるきり(今も下の方にはあります)になっていたのですが、それではやはりちょっと寂しい、と、このほど自前で当該機能を実現しました。

例)2019年の公演アーカイブページ(一部)

 

当編集部は、フライヤー画像は、お客様と作品をつなぐ第一歩になりうる、大切なものと考えています。眺めれば一目で作品や公園と結びつく、という意味でも、アーカイブには欠かせないものと思っています。このほど復活できたことを、本当にうれしく思っています。

2020年11月からの表示では、日付表示は従来よりもシンプルに。また、タイトルは必ず表示するようにして、ページ内検索等(お使いのブラウザの機能でどうぞ)でも探せるようにしました。また、大きな画面での閲覧では、トップページ等での表示よりも一回り小さい表示とし、一覧性が向上しました。
カレンダーのみの表示よりも、見知ったものを見つけるのが大幅に容易になりました。

広報、宣伝サイトであるだけではなく、地域の公演情報のアーカイブサイトとしての役割も担っていく所存です。

皆さま、今後とも何卒よろしくお願いいたします。


速報 SENDAI OROSHIMACHI Art Marche 2020 開催

速報 SENDAI OROSHIMACHI Art Marche 2020 開催

今年のテーマ『ここから生まれる物語』
今年のおろシェは、劇場鑑賞型の「シアタープログラム」と、お家で楽しむ「オンラインプログラム」の二本立て。
日程

シアタープログラム
2020年10月9日(金)〜11日(日)
※劇場鑑賞型のプログラムです。客席数を定数の50%以下に設定し、業種別ガイドラインを遵守して実施します。
※2020年9月20日(日)AM10:00 チケット一般発売開始

会場

せんだい演劇工房10-BOX全館、別館 能-BOX
〒984-0015 仙台市若林区卸町2丁目12-9

オンラインプログラム
お家で楽しむオンライン型のプログラムです。作品の配信の他、オンライン限定コンテンツも配信予定です。

日程
2020年10月16日(金)〜18日(日)
会場
オンライン
※2020年10月4日(日)AM10:00 チケット一般発売開始
詳細は http://oroche.me/

新規参加団体募集

ウッドデッキとオンライン上で作品を上演いただける団体の新規公募を開始。
公募締切 2020年9月7日(月)18:00

詳細は http://oroche.me

主催 せんだい卸町アートマルシェ実行委員会
共催 公益財団法人 仙台市市民文化事業団

※COVID-19 感染拡大の状況によってはイベントが縮小または中止となる可能性あり。

出演者決定!
おろシェ初!市民参加型作品
Oroche Presents 001 能-BOXギリシャ悲劇シリーズ

『オイディプス王』

作 ソポクレス
翻訳 井上優
演出 山本タカ(くちびるの会)
音楽監督 熊谷太輔

出演

飯沼由和(言言)
鈴木將顕
白鹿リオ
原西忠佑
本田椋(劇団 短距離男道ミサイル)
増田淳(A Ladybird Theater Company)
三品彩乃
武者匠(劇団 短距離男道ミサイル)

会期中の上演に加え、10月4日(日)に試演会(無料)を実施

Webサイト

http://oroche.me/

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Online_Butai への協力の取り組みとWeb版

仙台演劇カレンダーは、国内外を問わずオンラインの舞台芸術情報をお知らせするWebサイトOnline_Butaiの開設にあたり、サーバスペース等の環境提供をしています。

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「画面の向こうから伝わる、舞台の鼓動を感じたい」

どうぞご覧ください。
(2020/5/12 本儀拓)


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「画面の向こうから伝わる、舞台の鼓動を感じたい」

どうぞご覧ください。


せんだい卸町アートマルシェ2018

せんだい卸町アートマルシェ2018 2018年10月11日(木)〜14日(日)

この秋、昨年の初回に続き二度目の「せんだい卸町アートマルシェ」(略称、おろシェ)が開催されます。せんだい演劇工房10-BOXを会場とした芸術祭で、様々な舞台芸術の演目のほか、写真展や、今年は酒屋さん、パンやさん等のブースも開かれるとのことです。

公式サイトには

おろシェは、「仙台市卸町を、全国からアートの集う芸術のまちに」をコンセプトに、演劇やダンスなど多彩な20以上の芸術作品が全国各地から集い、秋の卸町を彩ります。
また、会場内には約10店舗のブースを設置し、地元で人気の酒屋やパン屋をはじめ雑貨、写真館、栄養相談など、イベントを盛り上げ1日中「おろシェ」をお楽しみいただけるスペースを展開いたします。
世代問わず多くのお客様にお楽しみいただき、秋の卸町の新たなシンボルとして愛されるアートフェスティバルを目指します。

(改行 編集部)

とあり、演目は昨年以上にバリエーション豊かです。

「演劇、ダンス、喫茶でひといき。ここは美味しいアートのマルシェ!」

ラインナップは、大きくは、劇場であるbox-1や、box-2、10-BOXの別館 能-BOXで5つのカンパニーが参加する「カンパニーステージ」と、小空間box-3で上演される、少人数の作品に限定した、12演目の「コンビネーションステージ」があります。
他に、ウッドデッキ等で行われる「フィールドステージ」や、講演会などがあり、最終日はARCT主催の芋煮も開催されます。

※8/21 全ラインナップが発表されました!随時、公演情報として掲載してまいります。
※9/4 フライヤーの中面と裏面(↓)を掲載しました。

【COMPANY STAGE】-カンパニーステージ-

劇団 短距離男道ミサイル28発目
第一回 まさに奇祭!!シリーズ『おまえとおれ生誕感謝祭』~宇宙の中心で産声を上げた男たちの群像~
  [演劇]
テキスト 手代木正太郎、 演出 澤野正樹
10月11日(木)18:00-、12日(金)16:30-、20:00-、13日(土)11:00-
会場 box-1

まつもと市民芸術館プロデュース『或いは、テネシーワルツ』[演劇]
作 加藤直 串田和美、 演出 加藤直
10月14日(日)14:30-
会場 box-1

丸福ボンバーズ丸福ボンバーズ 第11回本公演
『さいごのなみだ~星影楼にまつわる噺 その弐~』
[演劇]
作・演出 福島三郎
10月11日(木)14:30-、20:00-、12日(金)14:30-
会場 box-2

dracom 『ソコナイ図』[演劇]
作・演出:筒井潤
10月13日(土)19:30-、14日(日)12:30-、
会場 box-2

山田うん(dance)× 太田惠資(vl.) 『ボレロ~秋風辞~』 [コンテンポラリーダンス]
能-BOX
10月11日(木)20:00-、12日(金)18:30-、13日(土)14:30-

【COMBINATION STAGE】-コンビネーションステージ-

江古田のガールズ『That’s 営業 -これから始まるシェ-』 [シャンソン][マジック]
構成 山崎洋平
10月11日(木)13:00-、18:30-
会場 box-3

柿喰う客『にんぎょひめ』[演劇]
原作 アンデルセン「人魚姫」、構成・演出 中屋敷法仁
10/ 11(木)13:00 14(日)11:00
会場 box-3

柿喰う客『いまさらキスシーン』[演劇]
作・演出 中屋敷法仁
10月12日(金)13:00-、 13日(土)18:00-
会場 box-3

くちびるの会『猛獣のくちづけ』[演劇]
作・演出 山本タカ
10月11日(木)18:30-、 12日(金)20:30-、 13日(土)13:00-
会場 box-3

佐々木すーじん×山下彩子『ヒト、ヒト、モノ』 [コンテンポラリーダンス]
10月13日(土)16:00-、 14日(日)15:00-
会場 box-3

渋谷裕子『針が飛ぶ』 [コンテンポラリーダンス]
10月11日(木)16:30-、 13日(土)13:00-、 14日(日)11:00-
会場 box-3

清水宏『清水宏の空飛ぶスタンダップコメディ~世界を笑わせろ』 [スタンダップコメディ]
10月14日(日)13:00-
会場 box-3

捨組『あの場所、ふたり、あまやどり。』 [演劇]
作・演出 紺野ステカセ(捨組)
10月13日(土)16:00-、 14日(日)17:00-
会場 box-3

永守輝如『じんるい』 [舞踏]
10月12日(金)18:30-、 13日(土)18:00-
会場 box-3

村田正樹『MURATA黄昏』 [タップダンス][音楽]
10月12日(金)20:30 13日(土)11:00 14日(日)17:00-
会場 box-3

モスクワカヌ『注文の多い宮沢賢治』 [ミュージカル]
作 モスクワカヌ、演出 薛 珠麗、作曲 伊藤靖浩
10月11日(木)16:30 12日(金)13:00
会場 box-3

山田百次『或るめぐらの話』 [演劇]
原作 高木恭造 構成・出演 山田百次
10月12日(金)18:30-、 13日(土)11:00-、 14日(日)15:00-
会場 box-3

【FIELD STAGE】-フィールドステージ-

コメディアス『理学偉人談』 [落語]
作・演出 鈴木あいれ
10月13(土)15:00-、17:30-
会場 ウッドデッキ

熊谷太輔(パーカッショニスト)[音楽]
会場 ウッドデッキ

中村友美(舞台美術家) 『まちのキヲクと物語と~立体地図づくりワークショップ~』 [ワークショップ]
会場 box-7
時間帯調整中

【その他】

『東京を離れたクリエイション』 [講演会]
登壇者
串田和美(まつもと市民芸術館 芸術監督)
澤野正樹(劇団 短距離男道ミサイル)
長塚圭史(阿佐ヶ谷スパイダース)
10月13日(土)17:30-
会場 能-BOX

ARCT芋煮会2018~8杯目~
10月14日(日)19:00-
会場 ウッドデッキ
主催 ARCT

【BOOTH】-ブース-

ARCT(展示) 一茶(お茶) キッチン八木山(お食事) quarantaine(展示・雑貨) 工房そらうた(雑貨) 木もれび食堂(お食事) 似顔絵屋(似顔絵) nomadba 写真館(写真) PIRKACUP(アクセサリー) 舞台芸術のための かかりつけ栄養士 ” ひなた”(栄養相談)  ブーランジェリー ジラフ(パン) 森民酒造本家(お酒)  and more…!

地元宮城の作品が観られるのはもちろん、福島、東京、長野、大阪から注目の演目がやってきます。
“おろシェをより美味しく味わって頂けるようにお客様にご提案する俳優チーム”「おろシェフ」の企画も進行中とのこと。

毎日、演目や開かれているものが違うので、4日間通ってたっぷり楽しめそうです。

せんだい卸町アートマルシェ http://www.artmarche.site/
Twitter @SENDAI_oroche
せんだい演劇工房10-BOX http://gekito.jp/

昨年 せんだい卸町アートマルシェ2017の記事

この記事のURL https://sencale.com/?p=10451


2018年6月「仙台ハシゴ劇のすすめ」

 毎週末仙台で公演のある2018年6月ですが、その中でも来る週末、6/8,9,10は、4つの演劇公演が上演されます。しかも、主催4団体の提案する「ハシゴ劇」プランによれば、全て観ることも可能です。

観られる作品

は以下の4本。もちろん当サイトにもすべて公演情報が掲載されています。

1

iaku『粛々と運針』仙台公演(上演時間 約90分)
昨年発表され、日本各地でカタルシスを生んだ話題作が、満を持して仙台へ。
平凡な生活の内に潜む葛藤、生と死の問題を、関西弁の周到な会話で描き出す。
6月9日(土) 19:00- 10日(日) 14:00-
せんだい演劇工房10-BOX box-1

2

演劇企画集団LondonPANDA リーディング公演 『青葉繁れる』(上演時間 約65分)
仙台一高を舞台にした青春喜劇にして、井上ひさしの初期の傑作。
仙台一高出身の演出家と役者が、みずみずしい感性で作品に新たな息を吹き込みます。
2018年6月9日(土)13:00-、17:00- 10日(日)11:00-、 15:00-
アートスペースYOUTO(仙台市青葉区片平1-3-35 1to2 BLDG.)

3

仙台シアターラボ シア・トリエ 合同公演 Fukushima Meets Miyagi Folklore Project『SAKURA NO SONO』(上演時間 約90分)
仙台と福島の劇団がタッグを組んだ意欲作。
演劇を劇場から解き放つとき、「桜の園」は「SAKURA NO SONO」として生まれ変わる。
6月9日(土) 13:00-、 17:00- 10日(日) 11:00-、 14:30-、 18:00-
中本誠司現代美術館 東館(仙台市青葉区東勝山2-20-15)

4

劇団ヤミ鍋 12.5公演 『朗読劇 頁-ページ-』(上演時間 約90分)
本に囲まれてカフェでゆったりとくつろぎながら観られる朗読劇。「東京暗闇いらっしゃいませ」、「僕のジェリー」、「スワンボートのシンドバッド」の三本立てをお届けします!
6月8日(金) 19:00- 9日(土) 16:00-、 19:00- 10日(日) 16:00-、 19:00-
book cafe 横顔(宮城県仙台市青葉区1番町3丁目6-12 菊地ビル3F)

上演タイムテーブルと、移動ルート

はこちら


画像をタップ/クリックするとPDFをご覧いただけます。

実際のはしご観劇プランの例

(例1)金夜、土曜午後 完全コンプリート
6/8 ④19:00-劇団ヤミ鍋
6/9 ③13:00-シアターラボ シア・トリエ → ②17:00-LondonPANDA→
   ①19:00-iaku

(例2)土曜午後、日曜午前 完全コンプリート
6/9 ②13:00-LondonPANDA(または)③13:00-シアターラボ シア・トリエ →
   ④16:00-→劇団ヤミ鍋 → ①19:00-iaku
6/10 ②11:00-LondonPANDA(または)③11:00-シアターラボ シア・トリエ

(例3)日曜一日満喫コース 3作品
6/10 ②11:00-LondonPANDA(または)③11:00-シアターラボ シア・トリエ →
    ①14:00-iaku →
   ②18:00-シアターラボ シア・トリエ(または)④19:00-劇団ヤミ鍋

(例4)日曜一日満喫コース 3作品
6/10 ②11:00-LondonPANDA(または)③11:00-シアターラボ シア・トリエ→

   (次の3公演のうち1公演)
   ①14:00-iaku
   ③14:30-シアターラボ シア・トリエ
   ②15:00-LondonPANDA → 

   ③18:00-シアターラボ シア・トリエ(または)④19:00-劇団ヤミ鍋

「所要時間は交通状況によって変わります。 時間に余裕を持ってお出かけください。
 ほかにも、ハシゴ方法は多数。ぜひ、あなただけの方法と、お気に入り作品を見つけてくださいね!」
とのことです。ぜひぜひお楽しみください!

記事のURL https://sencale.com/?p=10285